生まれたての愛娘(ヒナちゃん)が房室中隔欠損症の診断を受けて10日、僕らもやっと少しずつ現実を受け止めることができるようになってきました。
悲しんでいようにも日常はどんどん進んでいきます。
上の2人の子どもたちの保育園の送迎やご飯を食べさせていると、いやでも悲しい気持ちが遠ざかっていきます。
ただ、それでもふとした瞬間に心に穴が開いたように脱力してしまうこともあります。
それでも前を向いていかないといけないんです。
執刀医による肺動脈絞扼術(はいどうみゃくこうやくじゅつ)の説明の前に僕が取り組んだこと
ヒナちゃんが生まれて3日、僕らは悲しい宣告を受けて、そして早いうちに肺動脈絞扼術と言う手術を受けることになると告げられてから10日、僕らは執刀医の先生から手術についての説明を受けることになりました。
手術の説明を受ける前に自分ができることを考えた
宣告を受けてショックだったこと、そしてまさか自分の子に限ってと言う信じられないと言う思いがあり、なかなか現実を受け入れることができませんでした。
だから、手術の説明を聞くことになったとき、次にどんな宣告を受けるのかとさらに不安になったのを覚えています。
「どうしたらこの不安から逃れることができるのか・・・」
「どうそれまでの時間を過ごせば気持ちが楽になるのか・・・」
そんなことばかり考えていました。
考えて考えて辿りついた結果は「手を動かす」と言うことでした。
僕は手始めにインターネットで房室中隔欠損症について調べることにしました。
しかしなかなか思ったような情報が手に入りません。検索結果に出てくるのは難しい医学用語が並んだページばかり。
同じような経験をしている人の情報も出て来ない。
「この病気はそんなに珍しいものなのか・・・」
僕の不安は増していきました。
しかし、たくさんの医療機関のホームページを見ているうちに少しずつこの病気についてわかるようになってきたんです。
病気の症状、手術の内容、手術前後の様子、術後の過ごし方、色んな風景が見えるようになってきました。
僕はサイト(ホームページ)を作ることを決意した
僕はこれまでサイトを自分で作ったことはありません。
簡単なブログ程度を書いていた経験はありますが、サイトをゼロから作ったことはありませんでした。
子どもの心臓病について詳しく書かれている本を買って勉強もしました。
どんどん情報が自分の頭の中に集っていくと、この情報を忘れないようにどこかに記録したいと思うようになりました。
こんな大変な時期ですが、でも今やらないと後悔すると思って、自分の集めた情報を残すためにサイトを立ち上げることに決めました。
それがこの「房室中隔欠損症.com」だったんです。
僕はこのサイトを作る中で、同じような境遇にある人たちで繋がり、情報を共有し、少しでも不安を軽減させることができれば、しっかりと子どもと向き合って前を向いて歩けるんじゃないかと思えるようになりました。
手術の説明を聞く当日の様子
ネットで検索をしたり、子どもの心臓病に関する本を読んだりして、僕は当日の手術の説明を受けるまでに自分の聞きたいこと、不安なことをノートにまとめました。
準備は万端でした。
先生の口から出てくる言葉でわからない言葉はほとんどなく、話の流れさえも予想通りに進んでいきます。
準備をして臨んだ結果、難しい言葉にぶつかって思考停止になることもなく、先生の発する言葉の意味をしっかりと理解できるようになっていました。
心臓の働き、通常の心臓の動き、ヒナちゃんの心臓の異常、手術までの経過、手術の流れ、術後の経過観察、合併症のリスク、修復術までの日常生活の過ごし方、これらの話がイメージできるように僕の腹に落とし込まれていきました。
そして、自分が不安に思っていること、詳しく聞きたいことも全て聞くことができました。
手術の説明を聞いて改めて感じたこと
それでもヒナちゃんが心臓の病気であることに変わりはありません。
僕らはヒナちゃんがしっかりと治療に専念できるように、僕らがしっかりと前を向いて歩いていかなければなりません。
僕らがいつまでも下を向いていちゃいけないんです。
何もしていないと悪いことばかり考えてしまいそうです・・・
実はこれが本音だったりします。
だからこそ、手を動かし足を動かし、頭を使っていないと自分があっという間に崩れそうで怖いんです。
手術の説明を実際に聞いて、僕は自分が準備したことに間違いはなかったと思っています。
ただ、これを同じような境遇の人全員に勧めると言うわけではありません。
それでも僕は自分自身を鼓舞するため、しっかりと前を向いて家族で歩いていくため、ヒナちゃんをバックアップするため、これからもどんどん足も手も頭も動かしていこうと思っています。
来週には実際に肺動脈絞扼術が行われます。
上の子たちの保育園などのこともあるのでバタバタしそうですが、なんとか家族一丸となって乗り切りたいと思います。