待ちに待った赤ちゃんが生まれ、幸せを噛みしめている間もなく、我が子が房室中隔欠損症と診断されたときの不安は言いようのないものがあります。
今後の治療、手術、術後の生活など様々な不安が押し寄せてきます。
房室中隔欠損症の基礎知識でもまとめていますが、この病気の治療には新生児期の肺動脈絞扼術(姑息術:こそくじゅつ)と体重が増加してきてから行う修復術(根治術:こんちじゅつ)を受ける必要があります。
手術前には執刀医から説明がありますが、不安を取り除くためにも自分が聞いておきたいことをノートなどに書き留め、聞きたいことを聞いておくことも重要です。
しかし、初めてこの病気と直面する場合、僕もそうでしたが「何をどう聞いていいのか」わかりませんし、そもそもどんな病気なのか、通常の心臓とどう違うのかも詳しくわかりません。
そこで、僕が情報収集のために、自分自身の不安を払拭するために購入した「こどもの心臓病と手術」と言う本がとてもわかりやすくイラストつきで説明していて、専門家じゃない普通の人でも理解しやすい内容となっていましたので、今日はこの本を紹介したいと思います。
こどもの心臓病と手術
もちろん文章も丁寧で、不安に押しつぶされそうな僕のような親でも十分に理解できるものとなっています。
「こどもの心臓病と手術」の具体的内容
心臓病には数多くの種類があり、その1つ1つの説明と治療の仕方などがまとめられています。
この本は大きく分けて7つの章に分かれています。
- 心臓のきほん
- 先天性心疾患のきほん
- 心臓手術の流れ
- 先天性心疾患の手術で大切なこと
- いろいろな先天性心疾患
- 心臓手術の合併症
- 入院から退院までの流れ
僕の愛娘は「房室中隔欠損症」です。
そこでまずは「心臓のきほん」と言うページを開き、心房と心室の働きなどをイメージしました。
どこにに弁があって、赤ちゃんの心臓の大きさや心拍数などを確認することができました。
そして目次を見ながら60ページ目を開き、房室中隔欠損症のページから、どんな症状でどんな手術をするのかなどを学ぶことができました。
特に見ておいてほしいページとポイント
房室中隔欠損症についての治療イメージができたら、次にぜひ見ておいてほしいページがあります。
第3章:心臓手術の流れ
第4章:先天性心疾患の手術で大切なこと
第6章:心臓手術の合併症
第7章:入院から退院までの流れ
この4つです。
これらに共通することは「手術前後のスケジュールと生活イメージ」です。
手術前にはどう言ったことに注意し、どのような手術の流れなのか、そして手術が終わって何に気をつけなければいけないのか、これをイメージできることで無駄な不安に押しつぶされることがなくなります。
「わからない」「知らない」と言うことは怖いことです。
しかし、「知っている」だけで心の準備もでき、対処方法も知ることができます。
この4つの章を確認しておくことで、親である僕らの精神的な苦痛も軽減し、前を向いて赤ちゃんを手術に送り出してあげることができます。
僕ら親ができることは限られているが、本を通じて前を向くことができる
僕はこの本を手に取ってみて、執刀医の先生の説明がスッと頭に入ってくるようになりました。
事前に正確な情報を入手することができたので、説明の中で初めて聞く言葉も少なくなり、治療や手術の流れも想像通りでした。
心に余裕を持って説明を聞くことができたお陰で、より深く執刀医の先生との信頼関係が築けたような気もします。
余計な不安を持たずに説明が聞けたお陰で、より前を向いてこの病気に向かっていこう、愛娘のヒナちゃんをバックアップできると思えるようになりました。
病気なのは子供ですが、バックアップする僕ら親もしっかりと前を向けるように心身ともにクリアな状態にできるだけする必要があります。
そのための1つの手段として、この本は僕にとってなくてはならないものになりました。
同じように房室中隔欠損症と我が子が診断された人たちは、是非この本を手に取ってもらえたらと思います。
少しでもあなたの心に渦巻く言いようのない不安が少なくなることを祈っています。