肺動脈絞扼術の前に執刀医に聞いておきたい5つの質問

房室中隔欠損症の治療や手術

房室中隔欠損症で最初に行うことの多い肺動脈絞扼術(はいどうみゃくこうやくじゅつ)ですが、手術前には不安が募ります。

特に新生児で初めての手術の場合、親の不安は計り知れません。

そのため、少しでも不安を払拭するために、手術前の執刀医からの説明には十分に耳を傾ける必要があります。

そこで、僕が肺動脈絞扼術の前に実際に執刀医に聞いて不安が和らいだ質問を5つご紹介しますので、これから手術に向かうご家族の方は参考にしてみてください。

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肺動脈絞扼術の手術前に僕が聞いた5つの質問

赤ちゃんの年齢や体の状態、家族の環境によっては必要のない質問があるかもしれませんが、それでも何かしらは参考になると思います。

そこで、手術前に説明を聞く場合には、必ず事前に聞きたい質問をノートなどにまとめておいて、メモを取りながら聞くようにしてください

手術前の説明は情報量が多く、難しい言葉も出てきますので、ただ聞いているだけでは自分が何を質問したいのかもわからないまま終わってしまう可能性があります。

1. 手術の開始時間と終了時間

手術は午前中に行われることが多いのですが、終わる時間がお昼を過ぎることが予想されます。

例えば、

9時に手術室に入って

10時半頃まで麻酔や点滴の準備

11時から手術を開始し

13時に手術が終わり

14時にNICUに戻ってきます。

このようなスケジュールが組まれることになった場合、特に上に子どもがいる家族の場合、保育園や学校などの予定を考えなくてはいけなくなります。

保育園の場合には、朝の登園をしてすぐに病院へ行き、手術が終わって家に戻って子どもを迎えに行きます。

しかし、当日に上の子どもの体調が優れずに保育園を休ませることになった場合には手術に付き合わせることもできませんので、あらかじめ親や親せきなどに頼ることも頭に入れておかなければいけません。

このように、当日は何があるかわかりませんので、手術のスケジュールを把握して、予期せぬトラブルが起きても対応できるような環境を整えておくことが必要になります。

2. 手術の後の日常生活で気をつけることは何か

心臓の病気ですから、手術をした後も日常生活を普通に送ることができるのか不安になります。

肺動脈絞扼術が完了して退院したとしても、約2週間は感染症予防のために外出を控えることになります。

むやみに多くの人に会うことも避けたほうがいいでしょう(家族のみにしたほうが安心です)。

特に乾燥しやすい冬の時期などには特に注意が必要になります。

他に子どもがいる場合には、保育園や学校から風邪などのウイルスをもらってくることも予想されます。

同じ屋根の下にいても、マスクをしたり手洗いうがいを徹底して、手術をした赤ちゃんを感染症から守りましょう。

3. 手術後の外来の頻度

肺動脈絞扼術を終えて、次のステップ(修復術)に進むためには成長具合をチェックする必要があります。

それと同時に傷口や処置した部分の経過を観察する必要があります。

そのための通院の頻度はどれくらいなのか、どんな検査をするのかを聞いておきましょう。

これは赤ちゃんのためだけでなく、親である僕らの仕事や生活のスケジュールの調整のためでもあります。

仕事によっては休みにくかったり、休むためには前もって申請が必要な職場もあると思います。

しっかりと赤ちゃんのフォローをしてあげるためにも、仕事や生活のスケジュールを調整するために事前に手術後の外来の頻度を聞いておきましょう。

4. 肺動脈絞扼術の合併症について

どの手術にも合併症のリスクはあります。それは肺動脈絞扼術も例外ではありません。

出血、感染、心不全、不整脈、胸水・腹水など、チアノーゼ、房室弁逆流など、様々な合併症のリスクが存在します。

しかし、これらのリスクが実際に起こったときに、病院側でどう適切に処置してくれるかを事前に聞いておくことで、僕ら親も心の準備ができます。

リスクと可能性、そして対応の仕方を聞いておくことで不安は軽減されるはずです。

5. 小児慢性特定疾病の医療費助成制度について

房室中隔欠損症の治療および手術にかかる医療費は小児慢性特定疾病の医療費助成制度の対象となっています(各自治体に申請して審査があります)。

この申請をするためには、自治体指定の病院の医師により医療意見書を作成してもらう必要があります。

大きな病院であれば医療意見書の作成は当たり前のように引き受けてもらえますが、中には嫌な顔をする医師もいるそうです。

「小児慢性特定疾病の医療費助成のための医療意見書を書いていただけないでしょうか」とお伺いを立てるくらいのイメージでお願いするといいでしょう。

肺動脈絞扼術の前に聞く説明の前には親の心の準備も必要

手術と聞いただけで不安は大きくなるでしょう。

しかし、心の準備をしっかりとしておくだけで随分と違うものです。

そのためにも、不安に思っていることを事前にノートに書き出し、その質問を医師に解決してもらいましょう。

質問をされて嫌な顔をする医師はいません(昔はいたかもしれませんが)。

わからない、不安なまま手術に臨むようなことはやめましょう。

ただし、理不尽なクレームのような言いがかりは絶対にしないようにしましょう。

特に言葉遣い、口の利き方には注意をしましょう。

病院の医師も人間です。こちらがしっかりと大人の対応で臨めば、医師もしっかりと質問に答えてくれます。

不安を少しでも取り除くために、心とノートの事前準備はしっかりとしておきましょう。

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